休日の愉しみ


東京・目黒に住んでいたころは庭といっても猫の額ほど。せいぜい好きな「定家蔓(ていかかずら)」を鉢植えにして玄関に置いたり、寝室の窓辺には「金木犀」の木を植えたりといった程度だった。しかし鎌倉に来たらどうだろう。幸いなるかな、買った土地には庭続きに山がついていた。といっても一山というわけではなく、庭に面している部分の山だ。もとの持ち主は、その山に道をつけ、途中には藤棚をつくり椅子やテーブルをだして楽しんでいたらしい。
わたしが入居した時にはすでにさまざまな植物や木が植えられ、春にはつつじが咲き斜面いっぱいのシャガが花をつけ、芍薬が大輪の花をつける。その後季節が移ると、紫陽花が咲きといった具合にどこかでそのときの花がさいている。都会では考えられない楽しいガーデン暮らしが鎌倉では待っていた。
いまの季節なら、山椒の実を摘む。山椒にあんなに鋭い棘があるなんて最近まで知らなかったが、引っかき傷もなんのその山の斜面によじ登りエプロンのポケットいっぱいになるまで若みどり色のぽちっとした実を収穫する。摘むたびに青い山椒の香りがたちのぼり、山椒好きのわたしには至福のときだ。収穫を終えてテラスでビールを飲みながら、さて山椒のあく抜きをしたらなにをつくろうか?やっぱり定番のじゃこ山椒と思いはふくらんでいく。そうしてわたしの休日は暮れていくのであった。

梅カフェでは、庭の梅の木の収穫がこの季節の楽しみ。今年は花の付きもよく梅もたくさんできました。スタッフ総出で梅を選別し、これは梅ジュースにして梅ゼリーにしようとか、これは甘く煮てお茶の菓子としてとかはなしが弾みます。おいしくできたら、カフェのお客様にも味わっていただきたいとみなではりきっています。今の時代、どこでどんなふうに採れたのかが知れる食べ物は貴重です。庭の収穫物を自分で加工して食べられる幸せはなにものにも代えがたいと思いませんか?

Lillian

One Response to “休日の愉しみ”

  • 鎌倉2年生 |

    Lillian様
    次の更新は梅雨時分かと思っていましたが、
    ジンジャーエールの時から2回も更新されていてびっくりです。
    スタッフのみなさんが収穫された梅の実を、
    その梅の木のある庭を眺めながら頂けるとは、
    なんて素敵なカフェでしょう。
    山椒を摘んでその香りを楽しみながらテラスでビール。
    羨ましい休日です、夜はじゃこ山椒で日本酒かしら?
    私も東京からの引っ越し組ですが鎌倉に来てから
    生活の中に四季の移り変わりを感じる事が多くなりました。
    時間も少しゆっくり流れているような気さえします。
    美味しい地の物が安く買えるのも鎌倉の魅力の一つです。

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